CNT内部での水分子のふるまい

カーボンナノチューブ(CNT)の内部に水の分子を入れると、通常の環境ではまず見られない独特のふるまいを示すことが知られています。
水蒸気というものを完全に除去することは難しいので、そのふるまいをきちんと知ることは、ナノテクノロジーのおける大きな課題となっています。
従来、そのために計算機シミュレーションがよく利用されていましたが、それだけでは限界があり、実物実験も行われています。
産業技術総合研究所は2004年12月、直径1.17nmカーボンナノチューブ内では大気圧27℃でも氷状態が保たれることを確認したと発表しました。
5個の水分子が環状に配列した構造になっています。
直径を大きくすると融点は低くなる、つまり固体になりやすくなることもわかりました。
カーボンナノチューブ内の水分子は相変化の温度依存性が高く、減圧中で温度を45℃まで上げると一気に気化します。
つまりちょっとした温度変化で水分子の移動性を自由にコントロールできるわけです。
水に色素を加えておくことで、非常に精密なインクジェット・プリンタへの応用が期待されています。
直径の異なるカーボンナノチューブはそれぞれ別の波長の光(特に近赤外域)のみ吸収して熱変換するので、波長さえ正確にコントロールできればさまざまな色を指定できるわけです。
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