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フラーレンの燃料電池への応用

燃料電池とは、きわめて簡単にいうなら、2つの電極の間にイオンは通すが電子は通しにくい物質をはさみ、片方の電極に酸素を、もう片方に水素を供給する、というものです。

図14では、その電極にナノ素材であるカーボンナノホーンを用いるという研究を紹介しました。

ここで取り上げるのは、やはりナノ素材であるフラーレンを、電極間の物質に応用する研究です。

燃料電池にはいくつかの種類があるのですが、対象になるのは燃料電池自動車への実用化が始まった固体高分子型のものです。

固体高分子型の場合、電極の間を移動するのは水素イオンなのですが、従来のフッ素樹脂系の固体高分子膜では適度な水分が必要となり、そのためのコントロールが必要となったり寒冷地での使用が困難になったりします。

しかしソニーなどが研究しているように、この固体高分子膜として、スルホン酸基やフッ素系部位を持つ官能基を付加したフラーレンを用いると、そういった心配は要らなくなり、反応速度の向上も期待できます。

ダイレクトメタノール燃料電池の大敵であるメタノールの透過性も低くなります。

フラーレンの価格がどこまで下がるかにもよりますが、注目すべき技術といえるでしょう。

なお、太陽電池や燃料電池以外のフラーレンの面白い応用が最近発見されました。

フラーレンを細胞に吸収させると、紫外線によるメラニンの生成を妨げるそうです。

しかも活性酸素を除去する力もありますから、ひょっとすると良い美白化粧品になるかもしれません。


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