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CNT電子銃利用の平面ディスプレイ

これはFED(Field Emission Display)と呼ばれ、1990年にフランスで開発されました。

電子銃からは電圧により電子が放出され、熱により放出するブラウン管よりエネルギー消費は抑えられます。

また、ブラウン管の場合は電子銃が1つだけで、これを首振り扇風機のように左右に振ることで、一つのライン全体に約60マイクロ秒かけて電子を当てていきます。

電子が当たるとその強さに応じ蛍光体が光るわけです。

さらに1ラインが終わったらその少し下のラインに移って、ということで、約17ミリ秒で画面全体に電子を当てるわけです。

扇風機で壁全体に風をほぼ一様に当てるためには扇風機を壁からある程度離す必要があるのと同じで、このやり方だと電子銃と蛍光面はある程度離さなければなりません。

つまり一定以上の薄型化は不可能なのです。

しかしCNTはきわめて小型の電子銃です。

これなら1つの電子銃に首を振らせなくても、画素ごとに電子銃を用意することで、ブラウン管のような制約はなくなります。

つまりディスプレイをきわめて薄くすることができるわけです。

また前述のように熱を加えなくても若干の電圧だけで電子を放出させされるので、使用電力も小さくなります。

また、名古屋工業大の奥山文雄名誉教授らの研究グループと東芝は、やはりCNTからの電子放出を利用し、直径5mm長さ2cm程度の超小型X線源を開発しました。

顕微鏡や内科治療への応用が期待されます。

産業技術総合研究所は2006年11月7日、ノリタケカンパニーと共同で、電界放出素子用の電極上に、二層カーボンナノチューブを直接成長させ、均一な電子放出特性を得たと発表しました。

二層カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブの持つ高導電性や柔軟性と、多層カーボンナノチューブの持つ電気的や熱的安定性を持っており、その電子放出特性の良さが知られています。

モトローラは2005年5月、カーボンナノチューブを直接ガラス上に形成させることで、従来の有機ペーストでカーボンナノチューブを陰極に塗布する手法より高いエネルギー効率でFEDに似たディスプレイを可能にする技術NED( Nano Emissive Display )を開発したと発表しました。

製造コストは40インチパネルで400ドルを下回るかもしれないといいますから、これが本当なら完全に一桁安いですね。

実用化が楽しみです。


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